省エネに貢献するヒートポンプ

熱は放っておくと高温部から低温部に伝わる性質を持っていますが、その反対に低温部から高温部へ熱を伝えるようにした仕組みがヒートポンプです。代表的な例は冷蔵庫で、冷媒の圧力を下げて気化熱を奪い庫内を冷やす一方、外では圧縮して凝結熱を放出させます。冷媒を介して、低温部をさらに冷やし、高温部をさらに温めるのが特徴です。冷蔵庫の他にはエアコンや自動販売機などにも用いられています。

従来はヒートポンプは冷却装置として使われるのが一般的で、高温を得るためには効率が悪いとされていました。しかし近年では冷媒や循環システムの改良により、加熱装置としても利用が急速に進んでいます。冷暖房両用のエアコンや、省エネ型の給湯器に採用されていることは有名です。化石燃料を燃やして高温を作る場合に比べ、二酸化炭素の排出量を削減できることから、環境に優しい技術として注目を集めており、国際エネルギー機関からも高い評価を受けています。

一般的なヒートポンプは大気中の熱を利用しますが、一年を通じて安定した温度の地中熱を利用するシステムも開発が進んでいます。また水や太陽熱を熱源とする機器も実用化されています。なお、かつてヒートポンプの冷媒として使われていたフロンガスは、オゾンホールの原因となることが判明し、現在では製造されていません。代替フロンにも温室効果があるため削減目標が設けられ、今ではイソブタンなどの冷媒が主流になっています。

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